スタンダード大戦略 基本ルール

STANDARD大戦略スタンダード大戦略」には、第二次世界大戦の様々な戦いを本格的に再現するための、一般的な大戦略タイプのゲームにはない様々なルールが追加されています。

それらのルールの多くは元となる「アドバンスド大戦略」から引き継いだものですが、中にはアドバンスド大戦略にもない、スタンダード大戦略のオリジナルルールも存在します。

このページでは、そうしたスタンダード大戦略の独自ルールを、初心者の方にも解りやすいよう説明しています。
(このゲームのルールは説明書にも十分書かれていないので、説明書の補足としてもご覧下さい)


ユニット耐久制
一般的な大戦略タイプのゲームは、1ユニットが10機前後で構成されている事が多いです。
しかしこのゲームでは、1ユニットは1機だけで、その代わりに「耐久値」が個別に設定されています。
例えば、装甲車は耐久値が10しかありませんが、戦車は20や30あり、戦艦になると100を越えるものもあります! この分だけ受けたダメージに耐えられる訳ですね。
シミュレーションRPGに似ているシステムで、ユニットごとに最大HPが異なります。

重戦車は高耐久!
でも耐久が高いほど
回復の時間も…


戦車車体砲塔が別!
このゲームの戦車や装甲車の多くは、車体と砲塔が別々になっています。
そして戦闘によって、砲塔だけがポロッと取れてしまう場合があります! 砲塔が取れるとその戦車は大砲がなくなるので、攻撃が出来ません!
しかし、車体に武器がついている兵器の場合は、砲塔がなくても車体の武器で攻撃が可能です。
また、車体に直接大砲が付いている戦車(突撃砲・駆逐戦車)なども存在し、これは砲塔だけが壊れるという事はありません。

ポロっと取れます(^^;


●作ったばかりの兵器はヨワヨワ!
多くの大戦略タイプのゲームでは、生産したユニットは耐久力が最大の「完成した状態」で出てきます。
しかし「スタンダード大戦略」では、新たに生産したユニットは耐久度が最低(つまり1)の状態で出てきます!
しかも、戦車の場合は砲塔も付いていません。
つまり、このゲームでは生産したばかりの兵器は「作りかけ」の状態であり、耐久値を回復させて出撃させるには、そのまま数ターン待つ必要があります。

作った直後はのっぺらぼー
戦車じゃなくてただの車。
砲塔付くまで待たないと…

このルールは、主にプレイヤーに有利に働きます。 コンピューターはやられる端からどんどん兵器を生産してきますが、作った兵器の耐久が上がるのにはしばらく時間がかかるので、即戦力とはならないからです。


ユニット都市空港に「格納」!
旧来の大戦略タイプのゲームでは、ユニットは都市や空港の「上に」置いて補給・修理を行いました。
しかしスタンダード大戦略では、ユニットを都市や空港の「中に」格納して修理を行います!
陸上ユニットや船は、都市や港の上でも補給は出来ますが、修理は出来ません。そして航空機は、空港の中に格納しないと補給も修理も出来ません。

格納数は非常に重要!
工事で拡張しよう。
格納数は拠点の「耐久度」に関係していて、最低は1つで、耐久度が50ごとに1つ増えます。
耐久度の大きな空港や都市なら、1つでたくさんのユニットをまとめて補給・修理できるので便利です。

また、敵の兵器が格納されている都市や空港を占領すると、その兵器を「鹵獲」する事ができます!
鹵獲した兵器はそのまま自分で使えるので、これで敵の兵器もゲットできます!
ただし、歩兵は鹵獲できないのであしからず。


建設工兵で「工事」しよう!
アドバンスド大戦略のシリーズで重要なのが、「工事」です。
このゲームでは、工事で都市の耐久度を上げるとターンごとの収入が増えます。 つまり逆に言うと、工事しないとなかなか収入が増えません!
都市や空港の耐久度を上げれば、前述した「格納数」も増えていきます。
さらに、工事で橋をかけたり、新たに空港や補給地を作ったり、線路や道路をひいたりなど、多くのことが出来ます。
実際の戦争でも、破壊するだけでなく、陣地や設備の建設などが重要です。
建設工兵はうまく使いこなしましょう!

縁の下の力持ち
すっごく重要


●攻撃が2種類ある! 「兵器攻撃」&「地形攻撃
この「スタンダード大戦略」には、攻撃に2つの種類があります!
「兵器攻撃」は敵の兵器を直接狙うもので、一般的な攻撃です。
もちろん当たれば高威力ですね。
一方「地形攻撃」は、敵のいる地形をおおざっぱに狙うもので、そのマスの「地形」にダメージを与えると同時に、地形ダメージが大きければ、その上にいるユニットにも巻き添えのダメージを与えます。
こちらは命中率の低い遠距離砲撃で主に使用しますが、敵の都市や空港などにダメージを与える目的でも使用できます。

地形攻撃は便利だけど
ハズレると別のマスに…
味方も巻き添えになります。
一般的な大戦略タイプのゲームでは、地形攻撃は「爆撃機」のみしか行えない場合が多いのですが、このゲームでは全てのユニットが地形攻撃が可能です。


対空兵器は「自動迎撃システム」!
「スタンダード大戦略」の対空兵器(地上ユニットの対空機銃や高射砲)は、射程内で敵の飛行機が味方に地上攻撃を行った際に、自動的に反撃を行うと言う「自動迎撃システム」となっています!
つまり、対空機銃がたくさんあれば、たとえ敵のターンでも、対地攻撃のために飛んでくる敵機に勝手にバリバリ機銃を撃ってくれる訳ですね。
とは言え・・・ このゲームの対空機銃は命中率が低く、ぜんぜん当たりません!
第二次世界大戦では、対空機銃は「とにかく撃ちまくり!当たったらラッキー!」な感じだったので、それを再現しているようです。
敵の弾幕の中を突っ切りながら航空機が対地攻撃をしている様子は、確かに実際の戦争っぽいですが・・・ たま〜にマグレ当たりしますからご注意を。

ヘタな鉄砲、数撃ちゃ当たる?
このゲームの対空兵器は、
あまりアテになりません。


経験値を貯めて「昇格」しよう!
このシリーズの大きな特徴・・・
それは経験値の貯まったユニットが、上位の兵器に「昇格」出来る事です!
(アドバンスド大戦略では「進化」と呼ばれていました)
例えば、「3号戦車」は経験値が100貯まれば、「4号戦車」に昇格できます!
RPG(ロールプレイングゲーム)のクラスチェンジ(転職)に似ていますね。
ただ、このゲームの場合、昇格すればかならず強くなるとは限りません。
前出の「3号戦車」も、実は「4号戦車」にしない方が強いです。
(攻撃の命中率がメチャ落ちます)
基本的には昇格した方が強いのですが・・・ 例外もあるのでご注意を。
なお、本家のアドバンスド大戦略では、経験値が最大(250)にならないと進化できませんでしたが、このゲームでは1段階あたり100の経験で昇格できます。
(経験が200あれば2段階アップとか可能です)

上位の戦車にパワーアップ!
でも昇格先が開発されてないと
昇格できません・・・


●遠くの敵が見えない「索敵ルール」!
「索敵ルール」は、最近の戦術シミュレーションゲームでは一般的と言えますね。
味方のユニットが近くにいない遠くの敵は、場所や正体が見えないルールです。
ユニットにはそれぞれ「索敵範囲」があり、その範囲内の敵のみ、位置や種類を確認できます。
装甲車は弱いですが、索敵範囲が広いので、偵察役として重要な意味を持ちます。

なお、「スタンダード大戦略」では、索敵ルールはゲーム中にON/OFFを自由に変えられます。 ただし、お金が必要になるので注意して下さい!
金額については次の「天候ルール」で説明します。

遠くはまっくら索敵ルール
もう割とおなじみです。


●毎日のお天気に要注意! 「天候ルール」!
「天候ルール」はゲームが難しくなり過ぎるため、導入されていないゲームが多いのですが・・・
このスタンダード大戦略(およびアドバンスド大戦略)では、重要なルールの1つとなっています。
天候ルールは毎日の天気に応じて行動に制限が課せられるもので、このゲームでは曇りになると空から地上への兵器攻撃が出来なくなります。
雨が降ると空から地上への攻撃は全て不可能で索敵範囲も低下。
嵐や吹雪なら艦船も一切の攻撃が不可能で、さらに移動力も半減、航空機は空港から発進できなくなり、陸上ユニットも命中率が低下します。
おまけに雨や雪が降り続くと、平地が泥沼になったり川が増水したりして、移動に影響も及ぼします。

雨が降ると攻撃がしにくい。
天気予報は超重要です。
初心者の方は無理せずに、
天候OFFでプレイしてもいいかも。

天候ルールと索敵ルールはいつでもON/OFFを切り替えられるので、慣れていない人はOFFでもいいかもしれませんね。 ただ、ルールをONからOFFに切り替える際に、$1000のお金を取られます!
さらに同じステージで2度目の切り替えをすると$2000、次は$4000、さらに次は$8000と、倍々に費用が増加していきます!
天候ルールはこのゲームを特に難しくしているルールの1つなので、初心者の方は切り替えてプレイするのもアリだと思いますが、頻繁に使っていると出費がかさむので、ご利用は計画的に!

また、索敵ルールと天候ルールは、OFFにした方が必ずしも有利とは限りません。
索敵ルールをOFFにすると、自分は敵を全て見れますが、敵からもこちらが全部丸見えです。
天候ルールの行動の制限も、自分だけでなく、敵にも課せられますからね。

なお、このサイトの攻略は、索敵/天候ルールは常にONにしているものとして行っています。


●重い戦車は橋が渡れない!? 重量にもちょっと注意。
あまり気にする必要はないのですが・・・ 兵器に重量がある点にも注意しておきましょう。
スタンダード大戦略では兵器ごとに「重量」が定められていて、橋を渡る時に、橋の耐久度以上の重量があるユニットは、重くてその橋を渡る事が出来ません。
こういう場合は別の道を行くか、橋の耐久度を工事で上げる必要があります。
また、重い兵器ほど、輸送ユニットに乗せた時に速度低下を招きます。

さらに兵器には「非搭載寸法(要するに大きさ)」もあって、デカい兵器は輸送ユニットに入らない場合もあります。

意外と初心者の方が
悩むところのようです。
改造で軽くも出来ます。
まあ、ここまで気にする必要はあまりないのですが、一応そういうのがあるというのは覚えておきましょう。


●他のマップとの「接続拠点」から敵・味方の援軍が!
この「スタンダード大戦略」では、他のマップとの「接続地点」が存在し、その向こうのマップが敵の領土ならそこから敵の援軍が、味方の領土なら味方の援軍がやってきます。
つまりマップ内の都市だけでなく、マップ外からも敵軍団が出現し、それは時にマップ内の敵以上に手強い存在となります。
これにより、このゲームの敵ユニットの数は他のゲームよりもかなり多めです。

また、目標を達成した後は、その接続拠点からユニットを「離脱」させて、他のマップに進軍していかなくてはなりません。(よって、接続拠点のどれかは占領しておかなければなりません)

敵の拠点は塞ぎ、
味方の拠点は守ろう。
接続拠点の攻防は
このゲームのポイントです。


兵器カスタマイズしよう! 強化改造砲塔交換
「強化改造」は、定期的に開発される「強化技術」を兵器に施して、その兵器を強化するものです!
ただ、「防御力は上がるけど、移動力は下がる」とかいう改造も多いので、用途に合わせて行う必要があり、また結構費用もかかります。
でも、強化改造をしているとしていないではユニットの強さはかなり違ってきます!

砲塔交換は「スタンダード大戦略」ならではのシステムで、戦車の砲塔を別の戦車のものと取り替えて、戦車の強さを変えてしまうものです。
弱い戦車でも強力な大砲を載せれば、強力な攻撃力が持てます!
とは言え、こちらも重量の増加や移動力の低下など、デメリットも多いです。
どんな組み合わせがいいのか、色々と試してみるといいかも?

フランスの戦車にドイツの砲塔を
乗っけてみた図。
え?かっこ悪い?色が違う?
でもけっこう強いです!
ただ砲塔交換は、戦闘で砲塔が取れてしまうと、修理してもその車体の本来の砲塔に戻ってしまいますので注意して下さい。(失われた勝利では、砲塔が壊れて修理しても、砲塔交換後の砲塔が復活します)
なお、砲塔交換のアニメーションはL1/R1ボタンでカットすることができます。


制限時間に要注意!!
最後に、説明書には書いていませんが・・・ 非常に重要なルールを説明しておきましょう。
このゲームは、1941年12月31日を過ぎると、その時点で強制的にゲームオーバーとなります!
「作戦の遅延の責任を取らされて将軍を解任」され、それ以上続ける事は出来ません。
もしその前にセーブしていて、どうやっても期限内にクリアできない状況の場合・・・ ハマってしまいます・・・

まあ、普通にゲームをプレイしている限り、こういう事態にはならないのですが、本家の「アドバンスド大戦略」には同じマップをひたすら繰り返して時間を進め、本来なら戦争の後期にならないと登場しないような強力な兵器をどんどん出現させて軍団を鍛え上げるという、ズルいプレイ方法がありました。
これを「百年戦争」と呼びますが、この「スタンダード大戦略」ではそんなプレイ方法は禁止な訳ですね。
それにゲームクリアすれば所有兵器を引き継いだまま2週目を新たにプレイできるので、鍛えるなら何度もクリアした方がいいです。

ただ、普通にプレイしていた場合でも・・・ シナリオの進行ルートによっては、タイムオーバーになってしまう危険があります。 全てのシナリオを1度のプレイで通るような状況になった場合です。
そのため「1941年12月31日に終わる」というのは、頭の隅においておきましょう。

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