ハーツオブアイアン2 領土統治について
土地情報 領地の違い 属国について
   「土地の情報」と「占領地統治」
占領地政策このページでは「Heart of Iron Uハーツ オブ アイアン2)」の土地(プロヴィンス)の情報や、占領地・属国のシステムについて初心者向けにアドバイスしています。

このゲームの土地・領土は「プロヴィンス(Province)と呼ばれます。
しかし一般的でない用語であり、知らない人が見ると意味が解り辛いため、単純にこのページでは「土地」や「領土」と表記します。

他にも、「本国」や「属国」、「占領地」などは、ネット上でも呼び名が混在しており、初心者にはかなり解り辛い状態となっています。
これらの呼び名については画面右側の枠外に随時注釈を付けていますので、そちらも合わせてご覧下さい。









もともと海外のゲームですから、英単語をどう翻訳するかで呼び名が異なってしまうんですね・・・
 【土地(プロヴィンス)情報について】

「土地(プロヴィンス)」の各項目の意味は右のようになっています。

地形」の場所には、その土地の種類が絵で表わされており、戦闘に一番関係するのはここですね。
山や市街地、密林だと防御力が高いです。

工業力(IC)」「労働力」、金属や石油などの「資源収入」は、それぞれ国の収入や工業力に加算されます。
資源は生産だけでなく、工場の運営にも使われるので、もし足りなくなったら国の工業力(IC)が減ってしまいます。

要塞」があると陸から攻められた時に有利になり、「沿岸砲台」があると海から上陸された時の戦闘で有利になります。
対空」は飛んできた敵航空機に自動でダメージを与えます。


右側の「他の土地との繋がり」 の部分も、進軍していく上で重要な情報です。
ここが 「」 だとその土地へ普通に移動していけますが、ここに「×」が付いていると、その土地からその場所へ移動できません。
つまり、マップ上では繋がって見えるのに、実際には移動できない場合もある訳です。
パッと見では判別できないので、ここの表示は重要です。
接しているかどうかが解りにくい場所もあるので、それもここで確認しましょう。

川が流れている絵( )があると「渡河」になります。
渡河状態で戦闘する場合、攻撃側はかなり不利になります。
川はマップ上にも表記されているので、渡河になるかどうかはマップでも判別できますね。

水の絵が描かれている絵(  )の「水域」がある場合は、一応 陸路での移動が可能ですが、敵がいると「上陸戦」扱いになってかなり不利になり、さらにその地域に敵艦隊が来ると移動が邪魔されてしまいます。
砂浜の絵(  )は海からその土地に上陸できる事を示しており、逆に言うとこの絵がない場合は、例え海岸の土地でも上陸作戦を受けません。


インフラ(交通網)」は、その土地にいる部隊の指揮や補充の効率に影響します。 簡単に言うと「回復スピード」です。
移動速度もインフラが整っている場所の方が速いです。
重点的に守ったり、航空機や軍艦の拠点とする場所は、この「インフラ」が高い方が回復が早くなっていい訳ですね。
意外と重要なのでチェックしておきましょう。


「労働力」は、「人的資源」や「マンパワー」と呼ばれることもあります。
意味的には人的資源が一番正しいと思いますが、当サイトでは日本語版の呼称である「労働力」で統一します。

資源のうち、エネルギーと金属は割とどこにでもあるのですが、石油と希少資源は産出地が限られています。

希少資源は主に東南アジアや、中央アジアのソ連領、石油は中南米と中東付近にあります。

特に石油が多いのは中東の「バクー」と「アバダン」という場所で、この2ヶ所の油田の攻防はポイントになります。

それと、全ての資源がインチキなぐらい豊富なのが、アメリカです。



渡河の際、歩兵などは戦力半減、装甲ユニットは戦力 1/3 です。
空挺兵は 2/3、海兵と山岳兵は 4/5 で戦えますが、やはり渡河攻撃は不利ですね。
土地(プロヴィンス)情報画面の右下には空軍基地・海軍基地の有無があります。
基地はこの数値が「1」でもあれば、そこを拠点として航空機や軍艦が行動でき、補給・補充(修理)なども行えます。
基地の規模に対して多すぎる航空機や軍艦が配備されている場合、補給率(回復スピード)が低下しますが、それほど気にしなくても大丈夫です。
でも、利用できる基地が複数あるなら、規模が大きい方を使った方がいいですね。

基地以外に、ロケット実験場や原子炉、レーダーなどの施設もあるのですが、特殊な施設なのでここでは省きます。
基地やインフラ、工業力や要塞などは、土地を右クリックすることで建設(生産)し、数値をアップさせる事も出来ます。
しかし継続的に工業力(IC)を消費する上に完成まで時間もかかるので、普段は施設の強化は必要ありません。
ただ、工場(IC+1)は早いうちにいくつか生産しておくと、後々助かるかも・・・

また、研究ラインは国の工業力(IC)が 20 ごとに1つ増えていきます。
IC 19以下だと1つだけですが、20で2つ、40で3つ、同時に技術研究が行えます。
工業力(IC)が最初から 80 以上ある国なら研究ラインは最大の5つあるので問題ないのですが、工業力(IC)が 39 とか 79 とかの国なら、工場を造れば研究ラインも増やすことが出来ますね。

「航空基地」や「海軍基地」は、生産画面であらかじめ設備を作っておけば、領地にそれを設置することで瞬時に設営することも可能です。


工場は IC5 を約1年間消費し、完成すると IC+1 です。
インフラが整っていた方が完成が少し早いので、建設するなら本国のインフラが高い場所に。
パルチザン活動」はこのゲームのポイントの1つで、「パルチザン」とは反乱軍や反抗活動などのことを指します。
主に本国以外の占領地で発生するもので、その土地の工業・資源などの生産を阻害し、補給にも悪影響を与え、希に反乱によって土地そのものが乗っ取られる事もあります!
これを抑えるには部隊をその土地に置いておく必要があり、「守備隊」を置くのががもっともパルチザン活動を抑える効果が高いのですが、そのため占領地のパルチザン活動を完全になくしたい場合は、全ての土地に守備隊を置いていかなくてはなりません。
しかしそうすると、必要な補給物資もどんどん増えていくのが問題です・・・

「パルチザン」という言葉の意味は、本当はもうちょっと複雑なのですが、難しくなるので説明しません。
このゲームでは単に「反乱」の事です。
右のように、絵の中に色々な資源が集まってるマークが付いている事があります。
これは「物資集積所」があることを示しているアイコンです。
通常、補給物資は首都から各部隊に送られています。 資源は産出地から首都へ送られます。
しかし、首都が海の向こうにある場合は、輸送船で輸送をしなければなりません。
こういう時に「物資集積所」が作られ、補給物資は首都から物資集積所(のある海岸の土地)に船で送られ、そこから各部隊に運ばれる形になります。
資源は逆に「物資集積所」に運ばれて、そこから首都まで船で運搬されます。

物資集積所の設定や物資/資源の輸送船による運搬は、通常自動で行われるのであまり気にする必要はありません。
物資/資源の輸送状況は、生産画面の右下で確認することが出来ます。

もちろん敵国の物資集積所を占領したら、そこにある物資はありがたく頂けます。
ただ、鉄やエネルギーなどの資源は輸送船団で首都まで運ばないと使えませんけどね。
 【本国、国外領土、占領地の違いについて】

このゲームの解りにくいポイントの1つであり、かつ歴史的・政治的なものを再現するのに非常に重要な点が・・・
本国」「国外領土(本国以外の領土。属州・属領」「占領地」などに分れた、領土の支配システムです。

他の多くのシミュレーションゲームでは、他国に攻め込んで勝ったら、その土地を支配、すなわち完全に自分の国のものにしてしまえます。
しかしこのゲームでは・・・ 他国に攻め込んで勝利し、その土地を占領しても、その土地は「不当に占領されている」という扱いになります。

攻め込んで占領した土地は「占領地」となり、支配下にはなりますが、その土地からの資源や工業力は少ししか得られません。
具体的には、工業力(IC)は 20%、資源は 40% しか得られません。

また、占領地では反抗活動、すなわち「パルチザン活動」が発生します。
これを抑えるにはその土地に部隊を配置しておかなければなりません。

この占領地を、自国の領土にしてしまう方法は・・・

1・相手国と和平するときに、その領土を割譲してもらう
2・相手国を併合する(つまり滅ぼす)


このどちらかです。

「併合」は、相手国の「勝利ポイント」がある土地を全て占領しなければ実行できませんが、実行すると残っている土地は全て併合した国のもの(領土・属州)となります。

しかし、交渉や併合で「領土(属州)」にしても、工業力(IC)は 20% のままで、資源も 50% しか得られません。
また、国外の領土からは労働力も数パーセントしか得られず、しかも首都と陸続きでない場所からは、戦争中には労働力を得られません。
パルチザン活動もさらに激化します。


国外の領土は、ゲーム内では「属州プロヴィンス」という表記がされていますが、「属州」という日本語は一般的ではないうえに、「属州州」という意味に・・・
日本風にいうなら「属領」と言った方がいいと思うのですが・・・
でも、属領という言葉も一般的じゃないですよねぇ。

ここでは「属州」や「国外領土」という言葉を使いますが、要するに本国以外の領土だと思ってください。

ネット上でも「併合地」とか「支配地」とか「非中核州」とか、呼び名がバラバラです。





2つ以上の国に攻められて併合された場合、残っている領地を貰えるのは、その国の本来の「首都」を占領している国になります。
つまりこのゲームは、領土を増やすとどんどん強くなる、と言う事はない訳ですね。
もちろん領土が増えれば資源収入や工業力は増えていきますが、その領土が本来持っている生産力をそのまま得られる事はない訳です。


ただし、他の国の領土を占領しても、その土地から 100% の工業力(IC)と資源を得られる場合もあります。
その土地が、自国の「本国の土地(本国プロヴィンス)」だった場合です。
画面左下にあるボタンでマップ表示を「外交」モードに切り替え、マップ上で確認したい国を選択すれば、その国の本国の土地が茶色の「●」印で表示されます。

そこが他の国に占領されている場合、その国と戦争してその土地を占領(奪還)した場合は、そこは本国な訳ですから工業力も資源も労働力も 100% 得られます。

どこがどの国の「本国」なのかは歴史的な背景が参考にされており、中には複数の国が本国としている地域も存在します。

最新版「アルマゲドン」では、占領した国の IC を100%得られる設定も可能なので、どんどん強くなるプレイも可能ですけどね。


「本国プロヴィンス」は、ネット上では「中核州」と呼ばれている事が多いです。
当サイトでは、ゲームをよく知らなくても意味が解りやすく、日本語版の呼び名でもある「本国」の方を使っていますが、「中核州」という表記も多用されます。
 【属国(傀儡政権)について】

このゲームの大きな特徴・システムの1つ、それが「属国(傀儡政権)」の存在です。

前述したように、他国の土地を占領しても、その土地が本来持っている生産力を全て得ることは出来ません。
しかし・・・ 滅ぼした(併合した)国や、その地域の固有の国を「独立」させて、その国に土地を返還・譲渡することで、土地の本来の生産力を取り戻させることが出来ます。
そして独立した国は、独立させた国の「属国」となり、事実上の配下となります。

独立させる方法は簡単で、「外交」画面を開いて自国を選び、「独立を与える」を選択するだけです。
独立させられる国の一覧が表示されますので、独立させたい国を選びましょう。




属国として独立させられる国はたくさんあります!
昔に滅びた国や、実際にはもっと後に成立した国、本当は国ではなかった小勢力など、多岐に渡ります。
一度セーブした後、それらの新しい独立国でプレイ再開することも可能です。

なお「属国」の呼び名も、「傀儡国」や「衛星国」など、他の呼び方があります。
ただし独立を与えると、国民不満度が上昇します。 ですので乱用は禁物です。
(上昇する国民不満度は政体によって異なり、民主的なら少ないですが、独裁的だと多くなります)
しかし独立を与えるという行為は社会的・人道的に好ましいことなので、その国の「好戦性」は下がります

「属国(傀儡化)」となった国は、資源を一定量(各資源・物資が1000ずつ)までしか蓄えられなくなります。
余剰になった分は貿易や交渉などで主人となった国に輸出しようとし、そして主人以外の国とは貿易できなくなります。
(だから属国の資源は主人が独り占め出来ると考えてもいいのですが、もし属国が資源不足に陥っている時は、主人が何とかしてあげないといけません)
また、主人となった国に「軍の通行権」を与え、援軍である「遠征軍」の派遣もたびたび行ってくれます。
研究した技術の「青写真」(これがあると、その技術の研究速度が2倍になる)を提供してくれる事もあります。


独裁的だと国民不満度は5ぐらい上昇します。
独裁的な場合、独立の乱用は控えましょう。
さらに大きいのが、その国の(本国の)土地では「パルチザン活動」がなくなることです。
守備隊を置いておく必要がなくなり、パルチザン活動の低下によって全体の補給効率もアップします。

また、主人となっている国は、属国に「遠征軍の派遣」の再開/中止、「軍の統帥権」(その国の軍を自由に動かす権利)の獲得/放棄、研究する技術の指示などが行えます。


国外の領土を独立させて属国にするか、そのまま領土としておくかは、土地や状況によります。
独立させればその場所の工業力や資源は本来の値に戻りますが、あくまでそれは属国のもの。
属国は味方とはいえ、自分の国ではありませんからね・・・

独立させる主な理由は・・・
パルチザン対策をするのが「めんどくさい」のが一番かも・・・? ^^;
高い工業力(IC)を持っている土地なら、たとえ 20% しか手に入らなくても、それなりに大きなものとなります。
国外の領土からはほとんど労働力は得られませんが、内務大臣を「外国労働力+10%」とかの人にすれば、海外からの労働力流入も大きなものになります。
これらを見込んで、独立させない方がいい場合も多いです。

でも一方で、裕福な土地を持つ国を独立させると、味方として頼りになるのも確か。
難しいところですね。

なお、「併合した国の研究チームを取得する」の設定(「アルマゲドン」のみ)を「あり」にしている場合、併合した国を独立させると、その国の研究チームは母国に帰ってしまうので注意して下さい。
戦争中は陸続きでない場所からの労働力は得られないので、日本やイギリスのような島国だと、外国の労働力は大臣を変えても期待できません…

外国 IC +15% の大臣だと、国外領土の IC は 35% 利用できるようになるので、島国だとこちらの方がいいですね。